後見開始の審判手続 |
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後見開始の審判手続 家庭裁判所は、医師その他適当な者に本人の精神の常況を鑑定をさせたうえで、事件本人が精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあることを認定します。 ただし、明らかにその必要がないと認めると場合は、この限りではありません。 なお、準禁治産宣言の申立があった場合、審理の結果、心神喪失の常況にあると認定すべきときは、心神耗弱と心神喪失とは精神障害の程度の差であって行為能力の制限の度合いに差異があるにすぎないから制度の趣旨にかんがみ、禁治産の宣告をすることができ、この場合、準禁治産宣告を可能とする事例においては、禁治産宣告申立に付随してなされた後見人選任申立に、準禁治産宣告がされる場合には保佐人の選任を求める旨の申立の趣旨を含むものと解するのが相当であるとした事例があります。 しかし、新制度では、審理の結果、本人の精神の情況が申し立てられた類型と合致しない場合、実務は、申立人の意向を確認の上、保佐相当のときは申立の趣旨の変更、又は予備的申立を待って判断し、補助相当のときは、本人の申立又は本人の同意が必要のために、審判前に、補助開始の審判に申立の趣旨を変更した上で代理権付与又は同意権付与の申立を追加するか、補助開始の審判及び代理権付与又は同意権付与の申立を予備的に追加することを促すとされています。 家庭裁判所は、後見開始の審判をする場合、本人の陳述を聴かなければなりません。 しかし、陳述聴取のため本人を呼び出しても出頭しない場合や、本人がいわゆる植物状態にあるなどの理由で陳述聴取が不可能な場合については、陳述聴取は不要と解されています。 家庭裁判所は、後見開始の審判をする場合、職権で、成年後見人を選任します。 民法第843条 1 家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。 2 成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により、又は職権で、成年後見人を選任する。 3 成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により、又は職権で、更に成年後見人を選任することができる。 4 成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況、成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。 家庭裁判所は、後見人を選任するには、後見人となるべき者の意見を聴かなければなりません。 家庭裁判所は、成年後見人を選任するには、成年被後見人の陳述を聴かなければなりません。 後見開始の審判は、成年後見人に選任される者並びに終了する任意後見契約に係る任意後見人及び任意後見監督人に告知されます。 本人に対する通知は、後見開始の審判がされた場合に、裁判所書記官が行ないます。 本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、検察官及び任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人は、後見開始の審判に対して即時抗告をすることができます。 即時抗告の期間は、成年後見人に選任される者に告知があった日から進行します。 その期間は2週間です。 後見開始の審判と同時にされた成年後見人選任の審判に対し、独立して不服のの申立をすることはできません。 申立人は、後見開始の審判の申立を却下する審判に対して即時抗告をすることができます。 即時抗告の期間は、審判が申立人に告知された日から2週間です。 事件本人の保護のためにいったんは後見開始の審判の申立がされた場合であっても、その後、同審判が確定する前に、申立人において同審判の必要性がないものとしてこの申立を取下げることは許されると解するのが相当であるとして、後見開始及び成年後見人選任の原審判を取消して、本件は平成**年**月**日、抗告人が申立を取り下げたことにより終了した旨の決定をした事例があります。 スポンサードリンク ![]() |
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