単独相続人の預金払戻請求
相続人の1人が単独相続したとして一定の根拠資料を示して被相続人名義預金の払戻を請求した場合、金融機関が他の相続人の同意書を求めることは、債務不履行責任を免れないが、本件預金には自動継続の特約があり、請求時に弁済期がなかったとして債務不履行責任を構成しないと解した事例があります。
自動継続定期預金の預金者から満期日に解約申出があれば、ほぼ例外なくこれおに応じる実務慣行があることが認められ、このような解約申出を受けた金融機関が、相続人間の紛争に巻き込まれるのを避ける目的で必要な調査を完了するまで払戻を留保することは、権利の濫用となるものではなく、不法行為責任も債務不履行も問うことは困難であるとした事例があります。
(債務不履行による損害賠償)
民法第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
(不法行為による損害賠償)
民法第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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