保全処分の原状回復審判 |
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保全処分の原状回復審判 審判前の保全処分に基づいて、債権者が物の引渡若しくは明渡若しくは金銭の支払を受け、又は物の使用若しくは保管をしているときは、裁判所は、債務者の申立により審判前の保全処分を取消す審判において、債権者に対し、債務者が使用若しくは保管をしている物の返還を命ずる原状回復の裁判をすることができます。 審判前の保全処分に対する即時抗告に基づき審判前の保全処分を取消す裁判においても、原状回復の裁判を申し立てることができます。 既に支払った金銭に関する原状回復の裁判は、審判前の保全処分の取消が、事情変更によるときは保全の必要性消滅後の分、当初から被保全権利がなかったときはその全額、についてされます。 家事審判法第15条の3第7項、民事保全法33条に基づく原状回復の裁判申立は、家事雑事件です。 家事審判法第15条の3 第9条の審判の申立てがあつた場合においては、家庭裁判所は、最高裁判所の定めるところにより、仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任その他の必要な保全処分を命ずることができる。 2 前項の規定による審判(以下「審判前の保全処分」という。)が確定した後に、その理由が消滅し、その他事情が変更したときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。 3 前2項の規定による審判は、疎明に基づいてする。 4 前項の審判は、これを受ける者に告知することによつてその効力を生ずる。 5 第9条に規定する審判事件が高等裁判所に係属する場合には、当該高等裁判所が、第3項の審判に代わる裁判を行う。 6 審判前の保全処分(前項の裁判を含む。次項において同じ。)の執行及び効力は、民事保全法(平成元年法律第91号)その他の仮差押え及び仮処分の執行及び効力に関する法令の規定に従う。この場合において、同法第45条中「仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所」とあるのは、「本案の審判事件が係属している家庭裁判所(その審判事件が高等裁判所に係属しているときは、原裁判所)」とする。 7 民事保全法第4条、第14条、第15条及び第20条から第24条までの規定は審判前の保全処分について、同法第33条及び第34条の規定は審判前の保全処分を取り消す審判について準用する。 (原状回復の裁判) 民事保全法第33条 仮処分命令に基づき、債権者が物の引渡し若しくは明渡し若しくは金銭の支払を受け、又は物の使用若しくは保管をしているときは、裁判所は、債務者の申立てにより、前条第1項の規定により仮処分命令を取り消す決定において、債権者に対し、債務者が引き渡し、若しくは明け渡した物の返還、債務者が支払った金銭の返還又は債権者が使用若しくは保管をしている物の返還を命ずることができる。 @申立権者 審判前の保全処分の債務者です。 A管轄 審判前の保全処分の取消申立を審理する裁判所です。 B添付書類 債権者が債務者から給付を受けていること、その他申立理由を疎明する資料 C審理手続 原状回復を求める裁判の申立は保全処分取消申立に付随して審理されます。 債務者は、申立の基礎づける事情について疎明義務を負います。 債務者は、原状回復を求める裁判の申立を却下する審判に対して、即時抗告することができます。 原状回復の審判は告知によって効力を生じます。 裁判所は、保全処分を取消す審判において、一定期間を経過しなければ審判の効力を生じない旨を宣言することができ、その期間は、審判の送達を受けた日から2週間をこえないものとされています。 債権者は、原状回復の審判に対して即時抗告をすることができますが、原状回復の審判に対して独立の不服申立はできず、原状回復の審判に対する不服を理由として保全処分取消の審判に対してするとされています。 原状回復の審判は給付の裁判ですから、これを得た債務者は、債務名義として執行文の付与を要しないで強制執行することができます。 スポンサードリンク ![]() |
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